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最近の気になるニュースから

最近のニュースで気になったといえば、まずは中国との尖閣諸島に端を発した外交問題。「レアレースの輸出停止」や、国際社会に対する働きかけによって鮮やかにカードを切ってくる中国に対し、日本の対応は、お世辞にも戦略的とは言えませんでした。「希望」や「方向性」の欠如、それは「この国をこうしたいんだ」という、トップの覚悟ある意思表明(&その裏にある責任の取り方)が伝わってこないことに起因しているように思えてなりません。
 
また、政局の動きと絶妙なハモリ方を見せていた鈴木宗男氏の実刑確定、小沢一郎氏の強制起訴、そして、検察当局の独断による(?)中国人船長の釈放、極め付けは、大阪地検特捜部・前田検事の起訴から始まった、正義であるはずの検察の信用失墜。

保身をかけた権力と権力のぶつかり合いに保身がかかるメディアもなりふり構わず加担し、もはや中立的な情報を求めるほうが難しい時代ともいえるでしょう。結局のところ、ポリティクスとは、いや、人間社会の営みとは、力の論理です。しかし、その力が「保身への拘泥」というのでは、あまりに非生産的。

国際法には、「実行力」という概念があります。要は、明文化された法律よりも、誰かがゴリ押しして慣習化した事実のほうが優先される、という国際社会の常識ですが、これはいわゆる日常生活における「暗黙の掟」に似たものといえます。国際社会において、ルールの中に力が収まるのではなく、力のバランスを取るためにルールが存在する、とでもいえるでしょう。思いきってその立場に立てば、国内の問題、国際的な問題含め、日々の現実的な問題に対しても、もう少しリアルな眼で対処できるのかも知れません。

2010年10月12日 | スタッフブログ