点火装置から燃料へ
ついつい一字下げの習慣が出てしまうaotaです。最初のころはほかのメンバーに合わせて一字下げしてなかったのですが、やっぱり段落の最初は一字下げたくなってしまい……ある程度の長さがあるとこちらのほうが読みやすいかな、とも思いつつ。
今回はいまHOTなPHPフレームワーク、FuelPHPの話をします。
2011年もっともHOTなPHPフレームワークといえば、CodeIgniterでした。2011年頭ぐらいからGoogleトレンドでCakePHP、Symfonyといったメジャーなフレームワークを追い抜き、もっとも話題となり、もっとも注目されたフレームワークと言えると思います。
このCodeIgniterのことを説明すると、
- 軽い
- 速い
- シンプルで学習しやすい
- 柔軟な拡張性
といった特徴を持っていました。これはCakePHPやSymfony――あるいはRuby on Railsなど――とは目指す方向性からして違うものです。コアの機能としては軽量に、導入は簡単、拡張次第で高機能に、という点が受けたのかもしれません。
ここまで聞くと、よくできたフレームワークだと思えるのですが、このCodeIgniter、昨年後半になって炎上を起こしてしまいました。次期メジャーバージョンでライセンスが大きく変更されることになったのです。
ライセンスの変更とだけ見るとそれほどの影響はなさそうに思えるのですが、問題はライセンスの互換性です。ライブラリなどの再配布に関しては、各々のライブラリのライセンスに依存しますが、もしCodeIgniterのライセンスと使用しているライブラリのライセンスとの間に互換性がなければ、ライブラリを使用できなくなるかもしれません。また、予定されている新ライセンスではソースコードの開示が前提となるようで、商用利用の面で大きく影響が出るものと思われます。
ということで、ユーザ間でCodeIgniterを使い続けることに対して懸念が起こりつつありました。現在はユーザが新ライセンスはこれまでのライセンスと互換性があるものにしてほしい、と要望をあげているところで、今後の動向次第、となりそうです。状況としては、ちょっと分からない、不安要素を抱えたまま、という感じでしょうか。
そんな折に出てきたのが、FuelPHPです。
FuelPHPは、CodeIgniterの開発者が立ち上げた新しいフレームワークです。CodeIgniterのいいところはそのままに、CodeIgniterに足りていなかった機能を強化したもの、ということのようですね。
- 軽量、高速
- 簡単なインストール
- コード生成機能
- DBのマイグレーション
- 豊富な標準拡張機能
触ってみた印象としては、CodeIgniterにRuby on RailsやCakePHP、Symfonyの強力なコマンドラインツールを持たせたような感じです。コマンドライン一行でインストールできる手軽さも非常に魅力的と感じました。認証システムなど、CodeIgniterのときはライブラリで実現したいくつかの機能が標準で入っていて、すぐに使えるフレームワークになっています。
まさしく点火装置に燃料を注ぐ形でできたFuelPHP、2012年もっともHOTなフレームワークになるかもしれませんね。